特定技能1号の在留資格申請は、書類の不備や要件の見落としによって不許可になるケースが少なくありません。せっかく採用が決まっても申請が通らなければ、企業にとっても外国人本人にとっても大きな損失です。
この記事では、不許可になりやすい主な理由と、それぞれの対策を具体的に解説します。
特定技能1号の申請が不許可になる主な理由
① 技能試験・日本語試験の要件を満たしていない
特定技能1号を取得するには、分野別の技能試験と日本語能力試験(N4相当以上)の両方に合格していることが原則です。
よくある失敗例:
- 試験の合格証明書の有効期限が切れている
- 受験した試験が対象分野と一致していない
- 技能実習2号修了による試験免除の適用を誤って申請している
対策: 合格証明書の有効期限・対象分野の対応関係を事前に必ず確認する。技能実習からの移行の場合は、免除要件(同一区分かどうか等)を入管に確認する。
② 雇用契約の内容が基準を満たしていない
特定技能の雇用契約は、日本人と同等以上の報酬が求められます。給与水準が低すぎると不許可の原因になります。
よくある失敗例:
- 同職種の日本人労働者より明らかに低い給与設定
- 基本給は高くても、手当・控除の内訳が不明確
- 雇用形態が「業務委託」など雇用契約以外になっている
対策: 同等の業務に従事する日本人社員の給与水準と比較し、根拠を書類に明記する。雇用契約書の記載内容は行政書士などの専門家にチェックしてもらうと安心。
③ 受入れ機関(企業)が欠格事由に該当する
申請企業側に問題がある場合も不許可になります。
よくある失敗例:
- 過去5年以内に入管法・労働関係法令の違反歴がある
- 社会保険・労働保険への未加入、または未納がある
- 分野ごとの協議会への加入が完了していない
対策: 申請前に社会保険・税金の納付状況を整理し、協議会加入証明書を取得しておく。違反歴がある場合は専門家に事前相談を。
④ 支援計画が不十分・登録支援機関との契約が未完了
特定技能外国人を受け入れるには、1号支援計画の策定と実施が義務付けられています。
よくある失敗例:
- 支援計画の記載が形式的で具体性に欠ける
- 登録支援機関との委託契約書が未締結のまま申請している
- 支援担当者が社内に存在しない(要件を満たしていない)
対策: 登録支援機関への委託を活用し、支援計画は具体的な実施方法・頻度・担当者名まで明記する。申請前に登録支援機関との契約を完了させておく。
⑤ 申請書類の記載ミス・添付漏れ
書類的なミスも不許可・補正の大きな原因です。
よくある失敗例:
- 申請書の署名・押印漏れ
- 必要書類(納税証明書・登記事項証明書など)の添付忘れ
- 書類の有効期限切れ(発行から3ヶ月以内が条件のものが多い)
- 翻訳が必要な外国語書類に訳文を添付していない
対策: 入管が公表しているチェックリストを活用し、提出前に全書類を照合する。外国語書類には必ず翻訳文と翻訳者情報を添付する。
⑥ 外国人本人の素行・在留歴に問題がある
外国人本人の過去の在留歴や素行も審査対象です。
よくある失敗例:
- 過去にオーバーステイ(不法残留)の履歴がある
- 資格外活動違反(留学中のアルバイト超過など)の履歴
- 税金・社会保険料の未払いがある
対策: 採用面接の段階で在留歴・過去の違反歴を確認する。軽微な違反でも申請前に専門家へ相談し、不許可リスクを事前評価する。
不許可になった場合はどうすればよいか
不許可通知を受け取った場合は、入管に不許可理由を確認する(理由説明の求め) ことができます。理由を把握したうえで、書類の補完・再申請を検討しましょう。
ただし、再申請には時間がかかり、その間は就労できません。企業としては採用スケジュールへの影響も考慮した余裕のある申請スケジュールを組むことが重要です。
不許可を防ぐためのチェックポイントまとめ
| 確認項目 | チェック内容 |
| 技能・日本語試験 | 合格証明書の有効期限・対象分野の一致 |
| 雇用契約 | 日本人同等以上の報酬・雇用契約形式であること |
| 受入れ機関 | 社会保険加入・協議会加入・法令違反歴なし |
| 支援計画 | 具体的な内容・登録支援機関との契約完了 |
| 申請書類 | 添付漏れなし・有効期限内・翻訳文添付 |
| 本人の在留歴 | オーバーステイ・資格外活動違反なし |
まとめ
特定技能1号の不許可は、事前の確認と準備で大半を防ぐことができます。特に書類の不備・雇用契約の内容・支援計画の具体性は見落とされやすいポイントです。
初めて特定技能外国人を受け入れる企業は、行政書士や登録支援機関と連携しながら申請を進めることで、不許可リスクを大幅に下げることができます。不安な点は早めに専門家へ相談しましょう。
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特定技能1号の申請は、個人・企業の状況によって必要書類や判断が大きく異なります。
誤った理解のまま進めると、不許可や採用トラブルにつながる可能性もあります。
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