農業分野の技能実習修了者は特定技能へ移行できる?
農業分野の受入れ企業様から、
「技能実習生を引き続き雇用したい」
「特定技能への移行には試験が必要なのか」
「日本語能力試験N4を受験しなければならないのか」
というご相談をいただくことがあります。
結論から申し上げると、農業分野の技能実習2号を良好に修了した外国人は、一定の条件を満たせば特定技能1号(農業)へ移行することが可能です。
さらに、多くの場合、技能試験と日本語試験が免除されます。
今回は、農業分野における技能実習から特定技能への移行条件と、実務上の注意点について解説します。
特定技能「農業」とは?
特定技能「農業」は、人手不足が深刻な農業分野で外国人材を受け入れるための在留資格です。
対象業務は大きく、
耕種農業
- 野菜
- 果樹
- 花き
- 水稲
- 畑作
など
畜産農業
- 酪農
- 養豚
- 養鶏
- 肉用牛
などに分かれています。
技能実習から特定技能へ移行できる条件
技能実習から特定技能へ移行するためには、主に次の条件を満たす必要があります。
条件① 技能実習2号を良好に修了していること
試験免除を受けるためには、技能実習2号を良好に修了していることが必要です。
例えば、
- 技能実習計画を適切に修了
- 技能検定等への合格
- 在留状況に問題がない
ことなどが確認されます。
条件② 農業分野との関連性があること
技能実習の職種と、特定技能の業務分野との関連性が必要です。
例えば、
| 技能実習 | 特定技能 |
| 耕種農業 | 農業 |
| 畜産農業 | 農業 |
であれば、原則として試験免除の対象になります。
条件③ 受入れ企業が要件を満たしていること
企業側にも、
- 適正な雇用条件
- 法令遵守
- 支援体制
などの要件があります。
日本語能力試験N4は必要?
ここが最もよく質問されるポイントです。
結論として、農業分野の技能実習2号を良好に修了し、関連分野へ移行する場合には、日本語試験(N4等)は原則として免除されます。
必要ないケース
✅ 技能実習2号良好修了
✅ 農業分野への移行
必要になるケース
❌ 技能実習を途中終了した
❌ 技能実習1号のみ修了
❌ 別分野へ移行する
このような場合には、日本語試験の受験が必要になることがあります。
必要書類一覧
外国人本人
- パスポート
- 在留カード
- 技能実習修了証明書
- 技能検定合格証明書
- 評価調書
- 履歴書
受入れ企業
- 雇用契約書
- 雇用条件書
- 登記事項証明書
- 決算書
- 納税証明書
- 会社概要
特定技能関係
- 支援計画書
- 各種誓約書
- 協議会関係書類
- 登録支援機関関係書類
実務上よくある失敗
農業分野では、次のような失敗が見られます。
① 試験免除を誤解している
「技能実習を終えれば必ず試験免除」と誤解しているケースがあります。
② 在留期限を確認していない
技能実習終了間際になって相談されることがあります。
③ 協議会対応を忘れている
農業分野でも関係機関への対応が必要になる場合があります。
④ 支援体制が不十分
特定技能1号では外国人支援が義務となります。
⑤ 雇用条件の整備不足
日本人と同等以上の報酬水準が必要です。
農業分野で特定技能へ移行するメリット
企業側のメリットとして、
✔ 即戦力人材を継続雇用できる
✔ 教育コストを削減できる
✔ 試験免除制度を利用できる
✔ 人材不足対策になる
などがあります。
行政書士へ相談するメリット
農業分野の特定技能では、
- 試験免除の確認
- 良好修了の確認
- 在留資格変更申請
- 支援計画作成
- 各種届出
など、多くの確認事項があります。
事前に専門家へ相談することで、手続きの遅延や不許可リスクを減らすことができます。
ポー行政書士事務所のサポート
当事務所では、
- 農業分野の特定技能受入れ支援
- 技能実習から特定技能への移行支援
- 在留資格変更許可申請
- 登録支援機関関連業務
- 外国人雇用コンサルティング
をサポートしております。
まとめ
農業分野の技能実習修了者は、技能実習2号を良好に修了し、関連する農業分野へ移行する場合、試験免除制度を利用できる可能性があります。
特に、
✔ 良好修了
✔ 分野の関連性
✔ 日本語試験免除の可否
✔ 在留期限
✔ 支援体制
を事前に確認することが重要です。
制度を正しく理解し、計画的に準備を進めることが、円滑な特定技能移行につながります。
