「高度専門職の在留資格で転職できますか?」
「転職したら在留資格を変更しなければいけませんか?」
「転職によって高度専門職のポイントが70点を下回ったらどうなりますか?」
「将来の永住申請に影響しますか?」
高度専門職の在留資格を持つ方から、転職についてこのようなご相談をいただくことがあります。
結論からいうと、高度専門職の在留資格を持つ方が転職すること自体は可能です。
ただし、通常の就労系在留資格とは異なり、高度専門職では、
- 転職先で行う活動
- 転職先の所属機関
- 高度専門職の活動区分
- 高度人材ポイント
- 年収
- 永住許可の優遇制度
などを慎重に確認する必要があります。
特に重要なのは、高度専門職1号は、許可された活動と所属機関との関係が重要な在留資格であるという点です。
転職後も同じ在留資格を維持できるのか、在留資格変更が必要なのかを、転職前に確認することが大切です。
この記事では、高度専門職で転職する場合の在留資格上の注意点や、ポイント・永住許可への影響について行政書士が解説します。
高度専門職のまま転職できる?
高度専門職の在留資格を持つ外国人が転職することは可能です。
しかし、転職後も自動的に現在の高度専門職の在留資格をそのまま使用できるとは限りません。
高度専門職1号では、許可された活動や所属機関との関係が重要となるため、転職後の状況によっては、
- 在留資格変更許可申請
- 所属機関に関する届出
- その他の入管手続
が必要となる場合があります。
そのため、転職を決めたら、まず次の点を確認する必要があります。
- 転職後の仕事内容
- 転職先の会社・機関
- 転職後の年収
- 転職後のポイント
- 現在の在留資格との関係
- 永住許可申請への影響
高度専門職で転職するときに最初に確認すること
1.転職後の仕事内容
まず確認すべきなのは、転職後にどのような仕事をするのかという点です。
例えば、高度専門職1号ロの場合、
- ITエンジニア
- システム開発
- 研究開発
- 技術職
- 経営企画
- マーケティング
- 専門的な知識を必要とする業務
などが考えられます。
しかし、職種名だけでは判断できません。
同じ「マーケティング担当」でも、実際の業務内容が大きく異なることがあります。
そのため、
- 具体的な業務内容
- 必要とされる専門知識
- 学歴との関連性
- 職歴との関連性
- 雇用契約の内容
を確認する必要があります。
高度専門職1号ロから転職する場合
高度専門職1号ロは、専門的な知識または技術を必要とする業務を行う活動を対象としています。
そのため、転職先の業務が引き続き高度専門職1号ロの活動に該当するかを確認する必要があります。
例えば、現在はITエンジニアとして働いている方が、転職後もITエンジニアとして働く場合には、活動内容の継続性を説明しやすいケースがあります。
一方で、
- 技術職から営業職へ転職する
- 研究職から単純な事務職へ転職する
- 専門職から資格を必要としない業務へ転職する
などの場合には、在留資格との関係を慎重に確認する必要があります。
転職後に在留資格変更許可申請が必要になることがある
高度専門職1号では、転職先の所属機関が重要となります。
そのため、転職先が変わった場合には、現在の在留資格のまま転職後の活動を行えるか確認する必要があります。
場合によっては、転職後に、在留資格変更許可申請を行う必要があります。
例えば、
- 転職先での活動が現在の高度専門職の許可内容と異なる
- 所属機関が変更される
- 転職後の活動内容が高度専門職の対象となるか判断が必要
といった場合です。
転職をしたから必ず同じ手続になるわけではありません。
個別の仕事内容や所属機関を確認して判断する必要があります。
転職後は所属機関に関する届出にも注意
在留資格を持つ外国人が所属機関を変更した場合には、出入国在留管理庁への届出が必要となる場合があります。
例えば、
- 契約機関との契約が終了した
- 新しい機関と契約した
- 所属機関が変更された
といった場合です。
届出には期限があるため、転職した場合には、必要な届出を忘れないように注意が必要です。
在留資格変更許可申請が必要かどうかとは別に、届出義務が発生する場合があるため、転職後の手続を整理することが重要です。
転職すると高度人材ポイントは変わる?
転職によって高度人材ポイントが変わる可能性があります。
特に変わりやすいのが、
- 年収
- 職歴
- 職務内容
- 所属機関に関する加算
- 年齢
などです。
例えば、転職によって年収が上がれば、ポイントが増える可能性があります。
一方で、年収が下がるとポイントが減少する可能性があります。
そのため、転職をする前に、転職後の条件で何点になるのかを計算しておくことが重要です。
転職後に70点を下回ったらどうなる?
高度専門職のポイントが70点を下回った場合には、注意が必要です。
高度専門職の在留資格を維持できるかどうかは、単純に現在のポイントだけで判断するものではありません。
しかし、転職後の条件によって高度専門職の要件を満たさなくなる場合には、在留資格について慎重に確認する必要があります。
例えば、
- 年収が大幅に下がった
- 仕事内容が変わった
- 職務内容が高度専門職の対象から外れた
- 所属機関が変わった
などのケースです。
転職後も高度専門職を維持できるかどうかは、転職先の仕事内容とポイントを含めて総合的に判断する必要があります。
転職によって年収が下がる場合の注意点
高度専門職のポイント計算では、年収が重要な要素となります。
例えば、現在の年収が、
- 800万円
- 1,000万円
- 1,200万円
などであった方が、転職によって年収が大きく下がる場合には、ポイントが変わる可能性があります。
転職前には、転職後の年収でポイントを再計算することをおすすめします。
特に、70点や80点の境界にいる方は注意が必要です。
数十万円の年収の違いによって、ポイント区分が変わる場合があります。
転職すると永住申請に影響する?
高度専門職から永住許可申請を検討している方にとって、転職は重要な問題です。
特に、
- 80点以上で1年の優遇を利用する
- 70点以上で3年の優遇を利用する
といった場合には、ポイントの継続期間が重要となります。
転職によって、
- 年収が変わる
- 職歴の評価が変わる
- 加算ポイントがなくなる
などの変化があると、ポイントが下がる可能性があります。
その結果、以前は80点だったが、転職後は80点未満になったということも考えられます。
そのため、永住許可申請を考えている方は、転職前に将来のポイントを確認することが重要です。
高度専門職の永住優遇制度と転職
高度人材ポイント制を利用した永住許可申請では、現在のポイントだけでなく、過去のポイントも重要となる場合があります。
例えば、
- 1年前に80点以上だったか
- 3年前に70点以上だったか
などを確認する必要があります。
転職によってポイントが変わった場合には、いつの時点で何点だったのかを正確に整理する必要があります。
例えば、
転職前 80点
転職後 75点
となった場合、転職後に80点を維持していないことになります。
この場合、永住許可申請の優遇制度を利用できるかどうかについて、ポイントの継続期間を含めて確認する必要があります。
転職後に70点以上であれば問題ない?
これも注意が必要です。
現在70点以上あるからといって、過去のポイント状況が自動的に認められるわけではありません。
例えば、
- 1年前は70点未満だった
- 転職前は80点だった
- 転職後は70点になった
というように、時期によってポイントが異なる場合があります。
永住許可申請を考えている場合には、転職前後のポイントを時系列で整理することが重要です。
転職前に確認すべき5つのポイント
高度専門職の方が転職する場合には、次の5点を確認しましょう。
1.転職後の仕事内容
現在の高度専門職の活動内容に該当するか確認します。
2.転職後の年収
ポイント計算に影響するため、雇用契約書等で確認します。
3.転職後のポイント
転職後の条件で70点・80点を維持できるか計算します。
4.在留資格の手続
在留資格変更許可申請が必要か、届出のみでよいかを確認します。
5.永住申請への影響
将来の永住許可申請を検討している場合には、転職後のポイントと継続期間への影響を確認します。
転職後に必要になる可能性がある書類
転職後の手続では、状況に応じて次のような書類を準備します。
転職先に関する書類
- 雇用契約書
- 労働条件通知書
- 在職証明書
- 会社概要
- 事業内容を説明する資料
仕事内容に関する書類
- 職務内容説明書
- 採用理由書
- 職務経歴書
- 組織図
- 業務内容を説明する資料
ポイントを証明する書類
- 卒業証明書
- 学位証明書
- 在職証明書
- 職務経歴を証明する資料
- 給与・年収を証明する資料
- 日本語能力を証明する資料
- 資格証明書
などです。
具体的な必要書類は、転職後の活動内容や所属機関の状況によって異なります。
高度専門職の転職でよくある失敗
失敗1:転職してから在留資格を確認する
「仕事内容は似ているから大丈夫だろう」と考えて転職するのは危険です。
転職前に、転職後の仕事内容が現在の在留資格と関係するか確認しましょう。
失敗2:年収だけを見て転職する
年収が高くても、仕事内容が高度専門職の対象に該当しなければ問題となる可能性があります。
年収だけで判断せず、
- 仕事内容
- 所属機関
- 学歴
- 職歴
- ポイント
を総合的に確認する必要があります。
失敗3:永住申請の時期を確認しない
転職によってポイントが下がると、永住許可申請の優遇制度に影響する可能性があります。
転職前に、現在の永住申請の見込み時期が変わるかを確認することが重要です。
失敗4:必要な届出を忘れる
転職後には、所属機関に関する届出が必要となる場合があります。
届出を忘れないよう、転職後の入管手続を確認しましょう。
高度専門職で転職するなら、転職前の確認が重要
高度専門職の方が転職する場合、最も重要なのは、転職してから考えるのではなく、転職前に確認することです。
転職前に、
- 転職後の仕事内容
- 転職先の会社
- 年収
- ポイント
- 在留資格
- 永住申請
を確認しておけば、転職後のトラブルを防ぎやすくなります。
特に、将来の永住許可申請を考えている方は、転職によって申請時期が変わる可能性があります。
ポー行政書士事務所では高度専門職の転職相談に対応しています
ポー行政書士事務所では、外国人の在留資格・ビザ申請を専門的に取り扱っています。
高度専門職の転職について、
- 転職後も高度専門職を維持できるか
- 在留資格変更許可申請が必要か
- 転職後のポイント計算
- 年収が下がった場合の影響
- 永住許可申請への影響
- 転職後に必要な届出
- 必要書類の確認
などについてご相談いただけます。
「転職先が決まったが、高度専門職を維持できるか不安」
「転職すると永住申請が遅れるか知りたい」
「転職後のポイントを計算してほしい」
という方は、転職前にご相談ください。
まとめ
高度専門職の方が転職することは可能です。
しかし、転職後も現在の在留資格をそのまま維持できるとは限りません。
転職前には、
- 転職後の仕事内容
- 転職先の所属機関
- 年収
- 高度人材ポイント
- 在留資格に必要な手続
- 永住許可への影響
を確認することが重要です。
特に、70点・80点を基準とする永住許可の優遇制度を利用する予定の方は、転職によるポイントの変化が申請時期に影響する可能性があります。
高度専門職の転職では、「転職できるか」だけでなく、「転職後も在留資格と将来の永住申請を維持できるか」という視点で確認することが大切です。
高度専門職で転職を検討している方は、転職前にポー行政書士事務所までご相談ください。
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高度専門職の転職について、次のようなご相談を受け付けています。
- 転職後も高度専門職を維持できるか
- 在留資格変更許可申請が必要か
- 転職後のポイントを計算してほしい
- 年収が下がるとどうなるか
- 永住申請の時期に影響するか
- 転職後に必要な届出を知りたい
- 転職前に在留資格上の問題がないか確認したい
転職後の手続や永住申請への影響が心配な方は、転職前のご相談をおすすめします。
ポー行政書士事務所
東京都青梅市
行政書士 山浦 賢一
