高度専門職(HSP)完全ガイド

「高度専門職ビザを取得したい」

「自分は高度専門職のポイントを満たしている?」

「高度専門職なら永住許可を早く申請できる?」

「高度専門職で転職や副業はできる?」

「家族を日本に呼び寄せることはできる?」

高度専門職(Highly Skilled Professional、HSP)は、日本で高度な専門知識や技術を活用する外国人材を対象とした在留資格です。

高度専門職には、

  • 高度専門職1号
  • 高度専門職2号

があり、一定の要件を満たす外国人には、通常の就労系在留資格とは異なるさまざまな優遇措置が設けられています。

一方で、高度専門職は、

  • ポイント計算
  • 仕事内容
  • 年収
  • 学歴
  • 職歴
  • 日本語能力
  • 所属機関
  • 在留状況

などを総合的に確認する必要があり、単に年収が高ければ取得できる在留資格ではありません。

また、取得後も、

  • 転職
  • 副業
  • 資格外活動
  • 在留資格更新
  • ポイントの変化
  • 永住許可申請

などについて注意が必要です。

この記事では、高度専門職について知っておきたい内容をまとめて解説します。

高度専門職とは?

高度専門職は、高度な知識、技術、経験などを有する外国人材を受け入れるための在留資格です。

高度専門職の制度では、学歴、職歴、年収、年齢、日本語能力などをポイント化し、一定の基準を満たすかどうかを確認します。

高度専門職には、大きく分けて次の区分があります。

高度専門職1号イ

高度学術研究活動を行う方が対象となる区分です。

例えば、

  • 大学教授
  • 研究者
  • 研究機関の研究員

などが該当する可能性があります。

高度専門職1号ロ

高度専門・技術活動を行う方が対象となる区分です。

例えば、

  • ITエンジニア
  • 技術者
  • 研究開発職
  • 専門職
  • 経営企画職
  • マーケティング職

などが検討することがあります。

高度専門職1号ハ

高度経営・管理活動を行う方が対象となる区分です。

例えば、

  • 会社経営者
  • 企業の経営幹部
  • 高度な経営・管理活動を行う方

などが対象となる可能性があります。

高度専門職の最大の特徴は「ポイント制度」

高度専門職では、一定のポイント計算に基づき、高度人材としての要件を満たしているか確認します。

ポイントの対象となる代表的な項目には、

  • 学歴
  • 職歴
  • 年収
  • 年齢
  • 研究実績
  • 資格
  • 日本語能力
  • 日本の大学等を卒業したこと
  • その他の加算項目

などがあります。

ただし、ポイントが高ければ自動的に在留資格が許可されるわけではありません。

実際には、ポイント計算と実際に日本で行う活動の両方を確認する必要があります。

高度専門職のポイントは何点必要?

高度専門職では、一般的に70点以上が重要な基準となります。

また、80点以上の場合には、永住許可申請の特例との関係で重要となることがあります。

ただし、ポイントの計算方法や加算項目は、申請時点の制度・法令を確認する必要があります。

そのため、

「年収が800万円だから80点」

「大学院卒だから70点」

というように、1つの条件だけで判断することはできません。

複数の項目を正確に確認する必要があります。

高度専門職ポイント計算の主な項目

学歴

大学、大学院などの学歴がポイントに影響する場合があります。

職歴

関連する実務経験がポイントの対象となる場合があります。

年収

年収は高度人材ポイント計算において重要な項目です。

年齢との組み合わせによって評価が変わる場合があるため、正確な確認が必要です。

年齢

年齢によってポイントが異なる場合があります。

一般的には、若い年齢の方がポイント上有利となる制度設計があります。

日本語能力

一定の日本語能力を証明できる場合、加算項目となる可能性があります。

研究実績・資格等

研究実績、資格、その他の活動実績が加算対象となる場合があります。

高度専門職のポイント計算を詳しく確認する

高度専門職のポイント計算は、申請前に最も重要な確認事項の一つです。

学歴、職歴、年収、年齢、日本語能力などを一つずつ確認し、証明書類を準備する必要があります。

▼詳しくはこちら

高度専門職ポイント計算完全ガイド|70点・80点の計算方法を解説

高度専門職を取得するメリット

高度専門職には、通常の就労系在留資格とは異なる優遇措置があります。

代表的なものとして、

  • 複合的な在留活動
  • 在留期間5年
  • 配偶者の就労に関する優遇
  • 一定の条件で親の帯同
  • 一定の条件で家事使用人の帯同
  • 永住許可申請に関する特例
  • 入国・在留手続に関する優先処理

などがあります。

ただし、それぞれに具体的な要件があります。

「高度専門職になれば何でもできる」という意味ではありません。

高度専門職で副業はできる?

高度専門職であっても、自由にどのような副業でもできるわけではありません。

副業の内容によって、

  • 現在の在留資格の活動に含まれる
  • 資格外活動許可が必要
  • 別の在留資格との関係を確認する必要がある

など、取扱いが異なります。

例えば、

  • 講師
  • 講演
  • 執筆
  • コンサルティング
  • 個人事業
  • 会社経営
  • DJ・モデル等の活動

などは、具体的な内容によって判断が変わる可能性があります。

副業を始める前に、在留資格上の問題がないか確認することが重要です。

▼詳しくはこちら

高度専門職で副業はできる?資格外活動許可が必要なケースとは

高度専門職の資格外活動許可

高度専門職の本来の活動とは別に、収入を得る活動を行う場合には、資格外活動許可が必要となるケースがあります。

重要なのは、副業の名称ではなく、実際にどのような活動を行うか

です。

また、資格外活動許可には、

  • 包括許可
  • 個別許可

などの違いがあり、活動内容によって必要な手続が異なります。

▼詳しくはこちら

高度専門職の資格外活動許可申請を行政書士が解説|副業・兼業を行う場合の注意点

高度専門職から永住許可までの最短ルート

高度専門職の大きなメリットの一つが、永住許可申請に関する特例です。

高度人材ポイント制では、一定のポイントを一定期間維持している場合、通常の永住許可申請よりも短い在留期間で申請できる場合があります。

代表的な基準として、

  • 80点以上を一定期間維持
  • 70点以上を一定期間維持

という考え方があります。

ただし、現在のポイントだけでなく、過去の時点で何点だったかが重要となる場合があります。

また、ポイント以外にも、

  • 素行
  • 独立生計
  • 公的義務の履行
  • 税金
  • 年金
  • 健康保険
  • 在留状況

などを確認する必要があります。

▼詳しくはこちら

高度専門職から永住許可までの最短ルートを解説

高度専門職なら永住申請は1年でできる?

「高度専門職なら1年で永住申請できる」と聞いたことがある方もいるかもしれません。

しかし、誰でも1年で永住許可を申請できるわけではありません。

高度人材ポイント制の優遇制度を利用するためには、

  • 一定のポイント
  • 一定期間のポイント維持
  • その他の永住許可要件

を確認する必要があります。

また、「1年で申請できること」と「永住許可が取得できること」は別の問題です。

▼詳しくはこちら

高度専門職なら永住申請は1年?優遇制度の条件を行政書士が解説

高度専門職の在留資格更新

高度専門職1号の在留期間は原則として5年です。

しかし、更新時には、

  • 現在も高度専門職の要件を満たしているか
  • 実際の活動内容
  • 年収
  • ポイント
  • 所属機関
  • 税金・年金・健康保険
  • 在留資格上の活動

などを確認する必要があります。

特に注意が必要なのは、取得時と更新時で状況が変わっている場合です。

例えば、

  • 転職した
  • 年収が下がった
  • 職種が変わった
  • ポイントが減った
  • 会社の状況が変わった

などです。

▼詳しくはこちら

高度専門職の更新で注意すべきポイント|不許可を防ぐ方法

高度専門職で転職する場合の注意点

高度専門職で転職することは可能です。

ただし、転職後も現在の在留資格をそのまま利用できるかどうかは、転職後の、

  • 仕事内容
  • 所属機関
  • 年収
  • ポイント
  • 活動内容

を確認する必要があります。

転職後には、

  • 在留資格変更許可申請
  • 所属機関に関する届出

などが必要となる場合があります。

転職後に確認するのではなく、できれば転職前に確認することが重要です。

▼詳しくはこちら

高度専門職から転職する場合の手続きと注意点

高度専門職で転職するときの注意点|在留資格・永住申請への影響

高度専門職ポイントが不足したらどうなる?

転職や年収の変化によって、ポイントが下がることがあります。

例えば、

  • 年収が下がった
  • 転職によって加算項目がなくなった
  • 年齢によってポイントが変わった
  • 職務内容が変わった

などです。

ポイントが不足した場合には、

  • 在留資格の維持
  • 更新
  • 永住許可申請

などへの影響を確認する必要があります。

特に、70点・80点の基準付近にいる方は、転職や年収変更の前にポイントを再計算することをおすすめします。

▼詳しくはこちら

高度専門職ポイントが不足したらどうなる?

高度専門職で家族を呼び寄せる方法

高度専門職外国人は、一定の条件を満たす場合、家族を日本に呼び寄せることができます。

代表的には、

  • 配偶者
  • 子ども
  • 一定の条件を満たす親

などです。

ただし、家族ごとに必要な在留資格や要件が異なります。

例えば、

  • 配偶者・子ども
  • 高度専門職外国人または配偶者の親
  • 家事使用人

では、制度上の要件が異なります。

家族を呼び寄せる場合には、家族関係を証明する書類や、収入などを証明する資料が必要となる場合があります。

▼詳しくはこちら

高度専門職で家族を呼び寄せる方法と必要書類|配偶者・子どもの帯同手続きを解説

高度専門職ビザが不許可になる主な理由

高度専門職の申請では、ポイントが基準を満たしているだけでは十分ではありません。

不許可のリスクとしては、

  • ポイント計算の誤り
  • 証明書類の不足
  • 学歴や職歴の証明不足
  • 実際の仕事内容との不一致
  • 年収の証明不足
  • 会社側の事業実態の問題
  • 在留状況の問題
  • 税金や社会保険に関する問題

などが考えられます。

特に重要なのは、申請書に記載した内容と、証明書類の内容が一致しているかという点です。

▼詳しくはこちら

高度専門職ビザが不許可になる主な理由とは

高度専門職から技術・人文知識・国際業務へ変更できる?

高度専門職を目指したものの、ポイントが不足している場合や、活動内容が変わった場合には、技術・人文知識・国際業務などの在留資格を検討することがあります。

また、現在「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っている方が、高度専門職の要件を満たす場合には、高度専門職への変更を検討できます。

変更の際には、

  • 学歴
  • 職歴
  • 年収
  • 年齢
  • 日本語能力
  • 職務内容
  • 雇用先

などを確認します。

▼詳しくはこちら

技人国から高度専門職へ変更できる?要件と必要書類を解説

高度専門職1号と2号の違い

高度専門職には、

  • 高度専門職1号
  • 高度専門職2号

があります。

高度専門職1号は、一定の高度人材ポイント等を満たした方が高度な活動を行うための在留資格です。

一方、高度専門職2号は、一定の要件を満たした方が、より長期的に高度専門的な活動を行うための在留資格です。

主な違いとして、

  • 在留期間
  • 活動範囲
  • 変更条件

などがあります。

高度専門職2号は在留期間が無期限ですが、永住者とは異なる在留資格です。

▼詳しくはこちら

高度専門職1号と2号の違いとは?メリット・変更条件を徹底比較

高度専門職の相談は行政書士に依頼すべき?

高度専門職は、ポイントを計算するだけでなく、

  • 仕事内容
  • 雇用先
  • 学歴
  • 職歴
  • 年収
  • 証明書類
  • 在留状況

を総合的に確認する必要があります。

また、申請後に、

  • 追加資料の提出
  • 申請内容の説明
  • ポイントの再確認

が必要となる場合もあります。

特に、

  • ポイントが70点前後
  • ポイントが80点前後
  • 転職予定
  • 副業をしている
  • 永住許可を目指している
  • 家族を呼び寄せたい

という方は、申請前に専門家へ相談するメリットがあります。

▼詳しくはこちら

高度専門職ビザの相談は行政書士に依頼すべき?

高度専門職の申請で準備する主な書類

具体的な必要書類は、活動区分や申請内容によって異なります。

一般的には、

  • 在留資格変更許可申請書
  • 在留期間更新許可申請書
  • 写真
  • パスポート
  • 在留カード
  • 雇用契約書
  • 労働条件通知書
  • 在職証明書
  • 卒業証明書
  • 学位証明書
  • 職歴証明書
  • 年収を証明する資料
  • 日本語能力を証明する資料
  • 資格証明書
  • 会社概要資料
  • 事業内容を説明する資料

などを準備することがあります。

ただし、すべての申請で同じ書類が必要となるわけではありません。

申請人の状況に応じて必要書類を判断することが重要です。

高度専門職の申請で最も重要なこと

高度専門職の申請では、単にポイントを満たしていることだけが重要なのではありません。

重要なのは、「ポイントを証明できること」です。

例えば、

  • 学歴がある
  • 職歴がある
  • 年収がある
  • 日本語能力がある

という事実があっても、それを証明する資料がなければ、申請上の評価が難しくなる可能性があります。

したがって、申請前には、

  1. ポイントを計算する
  2. 各ポイントの根拠を確認する
  3. 証明書類を準備する
  4. 仕事内容を確認する
  5. 申請内容を整理する

という手順で準備することが重要です。

高度専門職に関するよくある質問

Q.年収が高ければ高度専門職になれますか?

いいえ。

年収だけで決まるわけではありません。

学歴、職歴、年齢、日本語能力などを含めてポイントを計算する必要があります。

Q.高度専門職なら自由に副業できますか?

いいえ。

副業の内容によって、資格外活動許可が必要となる場合があります。

Q.高度専門職なら永住申請は必ず1年でできますか?

いいえ。

一定のポイントを一定期間維持するなど、要件を確認する必要があります。

Q.高度専門職で転職できますか?

転職自体は可能です。

ただし、転職後の仕事内容や所属機関によって、必要な手続が異なる可能性があります。

Q.高度専門職2号になれば永住者になりますか?

いいえ。

高度専門職2号と永住者は別の在留資格です。

Q.家族を日本に呼び寄せることはできますか?

配偶者や子どもなどについて、一定の条件のもとで呼び寄せることができます。

親や家事使用人については、さらに具体的な要件があります。

高度専門職の申請は「申請前の確認」が重要

高度専門職は、申請してから考えるのではなく、申請前の準備が重要です。

特に、

  • ポイント計算
  • 証明書類
  • 仕事内容
  • 雇用先
  • 年収
  • 将来の転職
  • 永住許可

を事前に確認することで、申請後の問題を防ぎやすくなります。

また、すでに高度専門職の在留資格を持っている方も、

  • 転職
  • 副業
  • 年収変更
  • 家族の呼び寄せ
  • 永住申請

の際には、在留資格への影響を確認することが重要です。

ポー行政書士事務所では高度専門職の申請・相談に対応しています

ポー行政書士事務所では、外国人の在留資格・ビザ申請を専門的に取り扱っています。

高度専門職について、

  • ポイント計算
  • 高度専門職1号への変更
  • 高度専門職1号・2号
  • 在留資格更新
  • 転職
  • 副業・資格外活動許可
  • 家族の呼び寄せ
  • 永住許可申請
  • 不許可後の対応

などについてご相談いただけます。

こんな方はご相談ください

  • 高度専門職のポイントが足りるか確認したい
  • 70点・80点のポイント計算をしてほしい
  • 技人国から高度専門職へ変更したい
  • 高度専門職で転職する予定がある
  • 副業をしてよいか確認したい
  • 家族を日本に呼び寄せたい
  • 永住許可を最短で申請できるか知りたい
  • 高度専門職2号を目指したい
  • 申請が不許可にならないか心配

高度専門職の在留資格は、申請人の学歴、職歴、年収、仕事内容、家族状況などによって必要な手続が異なります。

「自分は高度専門職の要件を満たしているのか分からない」という方も、まずは現在の状況を整理することから始められます。

高度専門職の申請・在留資格に関するご相談

高度専門職の申請や、取得後の転職・副業・永住許可についてお悩みの方は、ポー行政書士事務所までお問い合わせください。

ポー行政書士事務所
東京都青梅市
行政書士 山浦 賢一

➡ ご相談・お問い合わせはこちら

➡LINEで無料相談(24時間受付)

 

 まとめ

高度専門職は、ポイント制度によって高度な専門性を持つ外国人材を受け入れるための在留資格です。

高度専門職には、

  • 高度専門職1号
  • 高度専門職2号

があり、一定の条件を満たすことで、通常の就労系在留資格とは異なる優遇措置を受けられる可能性があります。

一方で、

  • ポイント計算
  • 証明書類
  • 仕事内容
  • 転職
  • 副業
  • 家族帯同
  • 在留資格更新
  • 永住許可

など、確認すべき事項も多くあります。

高度専門職を検討している方は、「ポイントを満たしているか」だけでなく、

「そのポイントを証明できるか」

「実際の仕事内容が在留資格に適合しているか」

「将来の転職や永住申請に影響しないか」

まで考えて申請することが重要です。

高度専門職の申請や、取得後の在留資格について不安がある場合は、申請前に専門家へ相談することをおすすめします。